2014年11月12日

読書記録 2014年11月分

「ホテルローヤル」桜木紫乃著
昨年直木賞を受賞した作品ですね。
「ホテルローヤル」というラブホテルにまつわる短編連作なのかな?まあ長編好きとしては、読み応えのなさは否めないわけですが、桜木さんの書く文章って、独特の荒廃感というか退廃的な感じがするのはなぜかな?北海道という極寒の大地が醸し出す何かが溢れているのかも知れません。
登場人物達も貧しい境遇の人が多く、寒い土地で生活もギリギリとなると、とことん身が冷える感じがするけれど、けれど彼らの中には途轍もないエネルギーを感じるのも確か。
ぬくぬくと育ってきた私にはない強さを持った人たちのお話でした。

「相剋の森」熊谷達也著
熊谷さんによるマタギ三部作の一作目。
二作目の「邂逅の森」を先に読んでしまったのだけど、この一作目に出てくる主人公のフリーライター美佐子と、マタギの頭領滝沢の曾祖父が「邂逅の森」の主人公となっていて、既に読んでしまっている私には「既に君たちのひいおじいちゃんの話、知ってるよぉ〜」と得した気分にもなった。
近年騒がれている自然保護や環境問題とか、、、自然と常に対峙しているマタギの人達からしたら、ちゃんちゃらおかしい的外れな議論ばかりしているのかも知れないなぁーと思ってしまう。
一時期に比べるとそんな環境問題に対する取り組みさえも、経済最優先の思想に押され、以前ほど深刻さも新鮮さも失っている問題となってしまっている事には、更なる危機感も感じたりします。
マタギの世界はやっぱり私の目にはとても魅力的に映りました。三作目もぜひ読みたい。

「恋歌」朝井まかて著
直木賞受賞作で、長い間図書館で予約待ちしてやっと読めました。
装丁も美しく、紙の質も理想的な厚さと手触り。ひとつの美術作品のような見た目にも手触りも美しい本だな、と読みながら思いました。
樋口一葉の師でもあった歌人・中島歌子の手記の形をとった時代小説。幕末の動乱の中で内紛を収められなかった水戸藩の悲劇を描いているのだけれど、どんなにムゴい牢内地獄に苦しめられながらも、常に夫の以徳を想い続け、気丈に生きようとする生命力の溢れる登世(のちの中島歌子)だからこそ、後に歌人として大成する中島歌子に成り得たのだろうし、この世を去るときも水戸藩の内紛に決着をつけることが何より、藩内の争いを鎮めることができなかった夫への供養になろうと、行動する力。
こんな風に一生誰かへの想いを貫き、その想いが生き抜く力になり続ける強さに心を動かされました。
「八重の桜」では会津藩が幕末動乱に巻き込まれ、悲しき運命を辿った史事が描かれていたが、あの時代は多くの血が各地で流された。時代が大きく変わる時には、多くの悲劇が生まれるものなのだなと、改めて思いました。

「ジェノサイド(上・下)」高野和明著
旦那が買ってきて読み終えたのを拝借して読みました。
導入部分を読んでたら「これ日本人が書いたの?」と疑いたくなるよう入り方だったので、普段日本文学ばかり読んでいる私には、不慣れな作品かも。。。と思ってちょっと警戒しましたが、読み進むうち止まらなくなりました。
人類の愚かさに警鐘を鳴らしつつも、エンタメ性も抜群で、読み応えのある壮大なスケールのミステリー小説でした。
舞台がアメリカ、コンゴ、日本と地球を一周するような遠く離れた三ヶ国で、そのスケール感だけでも壮絶なのに、内容がまた濃いの何のって!
こんな小説、どうやったら書けるんだろう??人間業とは思えない、物凄い綿密な取材を元に書き上げられた壮大な小説でした。でも決して重すぎない軽快なテンポの良さで肩の凝らない感じが絶妙でした。
理系の方や、戦争や内紛に精通している方からしたら、もしかしたら突っ込みどころ満載なのかも知れませんが、私はただただ感心し、同じ種族同士の殺し合いをやめられない人類の愚かさを再認識させられつつも、それが人間なのだろうな、、、と諦めの感情も同時に強く感じさせられた作品でした。


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2014年11月02日

読書家な彼女

我が家の長女ゆうちゃん。
最近めっきり読書家な女の子に!
ママがいつも何かしら本を読んでいるせいか、いつからか私の文庫本を取り出して読めるところだけでもピックアップして読むようになり、でもさすがに漢字が多すぎて実際には読むのは難しいため、フリガナ付きの「集英社みらい文庫」とか「青い鳥文庫」の小学校低学年向けの新書版のものを何冊か買ってあげたところ、熱心に読むようになり、数日で一冊は読むようになりました。でも私も一読してみたところ、この内容なかなか難しいのでは?と思う内容で、まだ幼稚園児のゆうちゃんに理解できているのかしら?と疑問ではあるんだけど、本の話を一緒にするとちゃんと読んでいるのがわかる。まだまだ柔らかい脳みそだから、ディテールわかってなくてもいいのかもしれない。

ま、でも親としてはもう少し幼い内容でいいなーと思ったので、「かいけつゾロリ」シリーズに着手してみた。新書版のものをおばあちゃんが一冊買ってきてくれたのだけど、あまりにも一瞬で読んでしまうのでコスパ悪すぎると思い、今は図書館でドンドン予約しては借りている状態。このゾロリシリーズ、なかなか人気で図書館で読みたい巻をゲットするのに苦労するのです。54巻もあると、どれを読んだかわからなくなるので一覧表をリビングの壁に貼りました。読破するまで読んだ巻をチェックして、次に何を借りるのか本人に選ばせています。先月中旬から始めて、既に8冊は読んでるから私も図書館に今まで以上に足繁く通っている(笑)

小さい頃から読書習慣が身に付くのって、とってもいい事だと思う。
私自身幼い頃にそういう習慣がなくて、今になってその穴埋めをしているようなところがある。なかなかの速読ぶりの彼女を見ていると、あっという間に私の読書量なんか追い越されてしまいそう。
親の私が言うにもなんだけど、ゆうちゃんはなかなかの頭脳明晰ぶりなので、ある意味脅威だよ。まあでも気が弱いところが、きっと仇になるだろうけど(笑)

運動会のリレーの練習で、アンカーを任された時、3クラス中3位でゴールをしなくちゃなった時、悔しくて悔しくていっぱい泣いたらしい。その辺はママと一緒でガラスのハートの持ち主なのだ。なのでアンカーの器ではなかったようで、「アンカーで号泣事件」以来、責任を感じなくて済む中盤を任されていました。先生、ナイス采配!!

今度、私も娘の本をちょいちょい借りて、幼き頃に読み逃した児童文学に触れたいです。
下の3歳の息子も、ようやく少し文字に興味が出てきて、「つ」とか「う」とか「き」とか書けるようになってます。男の子だから少し遅めだけど、興味が出てきているので「おねえちゃん、しゅんちゃんに『字』教えてあげて!」と文字の先生役は娘に丸投げの、怠慢なママでした。


posted by ひかる at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | ゆうちゃんの成長 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする