2015年02月24日

読書記録2015年2月分

「王妃の帰還」柚木麻子著
前から気になっていた作家さんでした。タイトルが素敵だったので図書館で借りました。今年の本屋大賞にノミネートされてる作品も予約してみたけど、かなり待ちそうだったので。
ミッション系の女子中学におけるスクールカーストならぬアンファン・レジームの崩壊から始まり、地味なオタクグループによる革命の物語(笑)
フランス文学専攻しておられた柚木さんらしい表現がたくさん出てきて面白かったです。スクールカーストなんて今ではこわい名称がついちゃってるけど、いつの時代もこういうのってあったなーと思うし、きっとなくならないと思う。でも誰にでも立ち上がることはできるよね?って思う。特に若いうちは。
青春小説だけど、どこか異質なものであり、ユーモア溢れる温かみのある文章が好きでした。

「明日の子供たち」有川浩著
やっと読めました。昨年に出た有川浩の単行本書き下ろし。
今では珍しいらしい大所帯の児童養護施設のお話。施設で生活している子供たちと、そこで奮闘する職員の先生たちの奮闘記ともいうべきでしょうか?有川さんらしい目線で児童養護施設や児童福祉の抱える問題点を提起しつつも、そこに生きる人達が誰もが懸命で魅力的。
こういう社会問題をあくまでも軽快なタッチで綴れるのはさすが有川浩という感じ。ラブコメ要素もしっかり入れてくれて、自衛隊もやっぱり絡めてくれて、今後の話もラブコメ今昔的に期待できる、、、てか、有川さん!続きのあの二人とあの二人をしっかり追いかけて書いてください!!お願いします!と声を大にして言いたいです。
自衛隊ものに引き続き、このシリーズも期待しちゃうな〜(笑)

「オレたちバブル入行組」池井戸潤著
かの有名な半沢直樹シリーズの一作目。この前に読んだ有川さんの小説にも、施設で生活する久志という男の子が「半沢直樹」ならぬ「ハヤブサタロウ」シリーズにハマっている設定でした。
ドラマの「半沢直樹」がヒットし過ぎて、池井戸潤作品もどんどんドラマ化され、一大センセーショナルを巻き起こしていた最中はすっかり本を読む気も無くしちゃって、ドラマに没頭していましたが、直木賞をとった頃に読んだ「下町ロケット」のスピーディーで、経済や法律など知的要素を大いに取り入れつつも、あくまでもエンターテイメント小説として、読者に提供してくれる作風がたまりませんでした。
今回読んだこの作品はドラマでばっちり見ちゃった内容でしたが、それでもあのスピーディーな展開は読んでて爽快過ぎました。
ドラマを見ていなかった旦那がブックオフで買って今更ながらハマり、続編の続編の続編まで書店購入してきたので、今後の半沢直樹の活躍をしばらくは楽しめそう。

「小暮写真館(上・下)」宮部みゆき著
宮部みゆきさんと言うと、私は高校時代から読み親しんだ現代ミステリーが大好きで、比較的最近では「名もなき毒」を読んだけれど、この作品はミステリーとか犯罪の要素が少なく、心温まる小ネタ満載なエンターテイメント長編という感じで、これまで私勝手に描いてきた宮部みゆきの作風から大きく外れているところにある作品でありながら、やっぱり書く力がある作家さんというのはどんなジャンルも書きこなすんだなーと、ため息ものでした。
この本は単行本の書き下ろしとして出版された際は700頁超えだったものが、文庫化の際に上下巻に分かれたようですが、文庫にして800頁は超えていたと思うのですが、決して読むのが早くないわたくしですが、だーーっと読めました。面白かった!!
主人公は高校生の花菱英一という人物なのだけど、この花菱家がね、私は大好きです。特に父ちゃん。てか家族全員、長男の英一君を学校でのあだ名に合わせて「花ちゃん」って呼ぶんですよ。おかしいでしょ??君も君も君も花ちゃんでしょ??ってな、どこか風変わりだけど、
あたたかい家族像がこのワンエピソードに集約されている気がして、この家族がたまらなく好きになりました。
でも一見おとぼけで、のほほんとした家族も大きな傷を抱えていて、それでも傷ついてる人には優しくしてあげられる優しさは忘れない。
高校生の目線で描かれてるので、ツッコミとかギャグとか結構笑わせてくれる崩れた文調も、作品全体に暖かな光を照らしているようで、全体がひだまりのような作品でした。
巻末の解説を読むと、宮部さんは他にもこういったノーマルなエンターテイメントも書いているみたいなので、また改めて読んでみたいなーと思いました。とにかく著書がメチャクチャ多い日本を代表する大作家先生ですから。
ちなみに、この文庫本上下巻は、船橋近辺でNPOが運営している民間図書館で借りてみました。
ここでボランティアとかやってみたいなーと考えているのですが、まだなかなか踏ん切りがつかないでいる。けどとりあえず本の寄贈とか普通に利用してみたいと考えています。

「悟浄出立」万城目学著
私も好きな作家のひとり、万城目学さんの最新刊(だったと思う)を図書館で予約して、ようやく手元に回ってきました。直木賞の候補にもなったのですね。
中国の古典である「西遊記」の沙悟浄や「三国志」の趙雲、「項羽と劉邦」の虞美人、司馬遷の末娘など、歴史の脇役達にスポットを当てて、描かれた短編集。短編集ってもともとあまり好きではないけれど、この本に収録されている短編はひとつひとつに短いながらも読み応えがあって、もともと中国の歴史にもそれほど詳しいわけでもないけれど、そんな無学な私にもちゃんと読める内容になっていて、けれどやっぱりきちんと中国の歴史小説を読み直したいと思わせてくれるものばかりでした。知識を持った上で読むとまた違った味わいがあるのだろうな。
万城目学さんにも、今後中国の歴史を題材にした長編小説を書いて欲しいと願わざるを作品でした。

「もしもし、還る。」白河三兎著
こちらも私が好きな作家のひとり、白河三兎さんの作品。
白河さんの作品は、SFっぽさもありながら、ミステリー要素も十分に楽しめるばかりか、独特の幻想的な世界観がステキ。幻想的な作風というと、私は小川洋子さんの描く世界観が幻想的で大好きでした。小川さんが純文学界における幻想的な世界観を持つ作家なら、白河三兎さんはエンターテイメント小説界における幻想的な世界を描く作家だと、私は勝手に位置づけています。
デビュー作からチェックしているつもりだったけど、この著書以外にも更に二作も文庫化されているようなので、読まないとだわ。
この作品ですが、主人公であるシロの心の闇が、どこか自分と共通する何かを感じ取れて、時々息苦しく感じるところもありました。家族のあり方とか、家族愛とは何か?という難問を投げかけているようなところもあるのかな?
激しくSFの場面と、過去の現実世界との話を交互に描くカットバック形式は白河作品の得意とするところ。
まあでもなかなかデビュー作の衝撃のラストに勝る作品には到達されないなー。ファンとしては欲張りですが、あの衝撃に勝る作品を期待してしまう。

「阿蘭陀西鶴」朝井まかて著
最近大好きな歴史小説作家、朝井まかてさんの新刊がやっと図書館で借りられました。綺麗な本だな〜と思ったら、船橋市が今月に買ったばかりの本だったみたいで、ちょっと感激。予約多いから蔵書増やしたな(笑)
前作の直木賞受賞作「恋歌」ほどの激動さはなかったけれど、誰もが日本史の授業で習う元禄文化の立役者として名を馳せた井原西鶴の俳諧人から草紙作家として活躍する姿を、盲目の娘あおいの視点から描かれた小説。
日本史の授業で名前と代表作だけ覚えてはいるけれど、西鶴の生き様なんぞ何も知らなかった私は、やっぱり歴史の中の人物に、息を吹きかけてくれる作家さんを有難いと思う。
「好色一代男」を書くくらいだから(もちろん現代語訳も読んだことないけど、その大まかな内容は知識としてあるよね?)、その人生や人格は破天荒なところも多く、娘あおいも俳諧を盛大に吟じていた頃は、うとましく感じることの方が圧倒的に多かったのに、彼女も成長する中で父の苦悩や苦労、大きな決意などを知る中で、いつの間にか父への思慕の気持ちが高まっていく様が、盲目のあおいが作る自慢の料理とともに描かれていく。
西鶴は自らの創作活動を「阿蘭陀流や!」と銘打って、どんなに非難されようと、批判されようと、折れない心の持ち主のように描かれながらも、後半は年かさも重ね、どうにもこうにも書けなくなる苦悩の時期など、人間らしい西鶴の一面もどこかホッとするし、娘あおいの優しい視線が、もの見えぬあおいだけに、心から温かく父の辛い時期も共にする姿が美しい。
私はこの話は父と娘の愛の話のように読ませてもらいました。
これからも朝井まかてさんには、多くの歴史上の人物を小説の中で蘇られせてくれたらなーと、歴史好きとしては期待してしまう。



posted by ひかる at 12:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年02月09日

水いぼ治療中

我が家の長男しゅんくん、もうすぐ4歳は、今人生初とも言える大きな試練に立ち向かってる。向かい撃ってくる難敵、その名も水いぼくんたち。
秋の初め頃から左脇の辺りから発症して、特に痛がったり痒がったりとかもなかったので、そのまま放置していたら冬頃には右鼠蹊部辺りにも広がり、脇の下やお腹周りにも広がってしまい、ようやく皮膚科へ。
かかりつけの皮膚科はとても信頼できる先生なのだけど、毎回物凄く混んで待ち時間も長く、赤ちゃんの頃からアトピー肌で時々診てもらってはいたのだけれど、その度に気合を入れていかなければならない。
水いぼができる少し前に一度診察に行っているんだけど、その時なんか診察の待ち時間と薬局の待ち時間など含めて朝から午後過ぎまでかかり、夏の暑い盛りでヘトヘトになり、それで水いぼができても足がずっと遠のいていたのも確かです。

しかし満を持して行ってみたはいいが、物凄い数の水いぼを看護師さんが、液体窒素で冷たくなったピンセットでひとつひとつ潰していく作業にしゅんくんは大泣きをし暴れまわるので、私は両手両脚をプロレス技のように使って羽交い締めにしながら、励ましの言葉を掛けつつの治療。母子共にそして看護師さんも汗だくの処置になります。それで治る箇所もあるけれど、まだ他にも広がっていったりしていて、二週間に一度は通院して30箇所ほど潰していく、、、いたちごっことも思える様な治療を年明けからずっと続けています。
それも待ち時間や子供の幼稚園との兼ね合いを考えて、私が子供達を幼稚園に送り出した後ひとりで病院に行き、午後の診療の予約を取りに行き、午後幼稚園から帰宅した子供達を車に乗せて病院まで行き、午後一番診てもらい大暴れの治療をしてもらうと言う大きな負担のある治療です。
水いぼの増え方もなかなか鎮静化してくれなかったり、お姉ちゃんにも移ったかも??と思わせる発疹を紛らわしいことに出したりするものだから、最近は毎週通っているという状態。いつまで続くのか、先の見えない闘いに気苦労も絶えません。

二歳半からスイミングも続けているのだけど、やってるから増え続けるのかな?なんて疑惑もあって、でも泳ぎに関して最近やっといい感じで進み始めたところで、本人も楽しくなってきたみたいで、何となく勿体無い気持ちもあって、それが原因なのかはっきりしない事も含めてなかなかやめる踏ん切りもつきません。

今朝も予約を取ってきたので、今日も午後は格闘が待っています。
それでも息子が偉いなと感じるのは、鈍感なのかもしれないけど、行って処置してもらうときは大暴れするけれど、終わってしばらくすれば機嫌は直ってくれるし、次行くのも嫌とは言わないのです。割とケロっとしてます。そして一緒に付き添ってくれるお姉ちゃんも、大変な思いをしている弟を宥めようと必死で妖怪ウォッチの話をしてあげたり、気を遣ってくれるので、私がひとりで連れて行くより、しゅんくんもお姉ちゃんが一緒の方が気が紛れるみたいです。
大変だけど、家族で力を合わせて難敵を退治できたらいいなぁ〜。
posted by ひかる at 11:08| Comment(2) | TrackBack(0) | しゅんくんの成長 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする