2015年07月04日

読書記録 2015年7月分

「島はぼくらと」辻村深月著
最近、辻村さんの小説ばっかり読んでるなぁー。
かなり前の日経書評欄でも絶賛されていた覚えがある、辻村さんの書き下ろし長編。
これもそれまでの辻村さんの作風からは考えにくいライトポップなテイストで描かれていて、毒気を抜かれた、爽やかな小説でした。
辻村さんくらい文章が巧い上に洞察力に優れた作家さんが、色んな世界の事を描いてくれると読み応えもあるし、読後感も爽快でありがたいな。
瀬戸内海に浮かぶ小さな島が舞台。
この島は、島に高校がないため、フェリーで通える本土の高校が1校あるばかりで、それ以外の学校に行くには、島を離れて、親と離れて暮らすことになり、この島の子供たちは生まれた瞬間から、親も15歳には巣立っていくという事を覚悟している、、、という現実がある。
人口の少ない離島で暮らすって、そういう覚悟が必要なんだなって、自分は子育てしながらも、そういう親心って考えたこともなかったな。
Iターン就職とかIターン移住とか、島の自治についてとか、興味深いテーマが、島に暮らす高校生たちを中心に脈々と描かれていて、面白かったです。

「サラバ!」(上・下巻) 西加奈子著
直木賞を受賞した話題の作品。ずっと読みたかったけど、図書館で上下セットで借りるのは今の段階では不可能だし、ブックオフにもなくて、、、上巻を母に買ってもらい、下巻は自分で買いました。何気に本を買ったの久しぶり。図書館ばかり行っていて、書店に行ったのが物凄い久々で、でもたまに本屋さんに行ってみると新刊も色々チェックできて面白いし、読みたい本が新たに見つかったりして、でもケチなので結局買ったのは「サラバ!(下)」だけですが(笑)
余談は置いておいて「サラバ!」の感想。イランのテヘラン市での主人公・歩の誕生から始まって、いったん帰国し、今度はエジプト・カイロに転勤になり移住し、、、という壮大な話だと、受賞直後は報道されていたけど、私にとっては、あくまでも身近な家族の話、という感想を持ちました。
西さん自身テヘラン市で生まれているという経歴から、ラストを読んでいくと、西さん自身の自叙伝的小説なのー???という疑問を持ちながら、読み終えました。
歩の姉の貴子との関係とか、我が家の子供達2人に重なるところもあったり、歩にも貴子にも共感できるところがたくさんあったし、舞台は中東とかアフリカとかに飛んだり、宗教とかも絡んできて劇的な展開も多々あるけれど、そこには多くの人が抱える身近な問題を内包しつつ、常に温かい視点で描かれているところが、西さんらしくて好きでした。
折角買ったので、何度か読み返したいな。
私、あまり再読ってしないので、たまにはしないとね。
読むたびに感想って変わるだろうし、発見もたくさんありそう。

「透明カメレオン」道尾秀介著
道尾さんの作品は初めて読みました。すごい偉大な作家さんらしく、以前から気になってたんだけど。
けどけど、ここのところ、あまりガッカリって作品には出会ってなかったせいか、久々のガッカリ感(汗)
時折、読んでてイライラしちゃう自分がいたり、途中で読むのやめようかな?とか思っちゃう感じだった。そういうことってあんまりないんだけどね〜。マンガっぽすぎて、私的にはダメでした。
これが多分最新刊だとおもうんだけど、山本周五郎賞とか直木賞受賞作を攻めた方が良かったかも。

「光圀伝」冲方丁著
最近、本屋さんに行くと角川文庫の新刊としてか上下巻になった文庫本が平積みされてて、「天地明察」が凄く面白かったし、冲方丁の書いた時代小説なら読まないと〜って思って、そこでは買わずに図書館で単行本の方を予約。図書館に取りに行って、ちょっと後悔(笑)だってだって、辞書みたいに分厚いんだもん。万城目学の「とっぴんぱらりの風太郎」以来の衝撃(笑)まあでも、今回は予約が詰まっている本ではなかたので、そこまでのプレッシャーはなかったけど。
751頁に渡る大作。なかなか苦戦したけど、色々と学びの多い作品でした。儒家である林羅山の息子と光圀との交流の場面など、儒教云々のくだり、私の勉強不足で難しい箇所もあるけれど、徳川幕府配下の太平の世となった時代を生きた光圀の苦難に満ちつつも一本気な生き方が、とても魅力的に描かれていました。
こういう本を読みたくなるのは、やっぱり私が歴史好きだからかな?と思う。歴史好きじゃなかったら、この長編、なかなか厳しい??そんな事ないかな??

「赤い指」東野圭吾著
超大作を読み終えた後は、やっぱり軽めにいきたかったので、家にあった東野さんを。
すごい気楽に楽しめて、すぐに読めました。
単純明快なミステリーだけど、重めの本を読んだ後だったから、単純に楽しめるエンタメ作品は、ありがたかったです。

「きいろいゾウ」西加奈子著
最近ハマってる西さんの著書、デビューから三作目にあたる作品。映画化もされてるのかな?
今はとにかく西さんの作品をどんどん読みたくて図書館で色々予約中。
肉子ちゃんもそうだったけど、前半は淡々とほんわかとした日常が描かれ、後半から一気に話が展開していく感じ。独特のゆったりと時間が流れる様な世界に浸ってしまうせいか、何故か読むスピードもゆっくりにさせられるから、不思議。
西さんの描く人って、みんな温かくて癒されます。
最近、めっきり都会の喧騒と人の多さに辟易しているせいか、舞台となっている田舎の風景に浸らせてもらいました。
登校拒否児の大地くんって9才の至極大人びた少年が出てくるのだけど、私も幼い頃から幼稚園とか学校とか、ずっと行きたくない子だったせいか、彼が言ってる事につよく共感してしまった。かと言って私には完璧に登校拒否する勇気も、なかった、更なる臆病者なのだけどね(笑)







posted by ひかる at 12:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 読書記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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